「……あんたのほうが、かわいいっつーの」

──愛しいなぁ…





「ね、竹島くん。
私も竹島くんのこと好きだよ?」

「うん。知ってる」

「え」

「ていうか好きじゃなかったら許さないし」

「ええっ!?」

「俺、気に入ったのって手に入れなきゃ気が済まないやつだから」

「……私も?」

「もちろん」

「じゃ、じゃあね?私のことあげる代わりに、お願い聞いて?」

「……なに」

「……竹島くんの絵に、色…塗りたいな」

「いいよ。今度一緒に塗ろうか」

「うんっ」

「ついでに俺色にも染まっちゃおっか」

「た、竹島くんっ!」

「ははっ」

もう君色に染まってる。

この愛、きっと色づいて。

ふわり、カラフル恋になる…。

──カラ恋。

誰よりも大好きな君に、私のこの気持ちをあげる。

だから……

「大好き」

「うん。俺も大好きだ」

私をとらえて離さないで。

唇に感じる熱にそっと目を閉じる。

瞼の裏に見えた世界は、色鮮やかで優しかった──











カラ恋  end