緑の風と小さな光 第1部

「今度はセレが逃げろと言っても、俺は逃げないからな。…逃げろなんて言うなよ。」

「僕もだ。それに、セレは今は魔法が使えないだろ。僕達が何とかするよ。だから安心して身体を治して。」

「……」

セレは驚いた。そして胸がいっぱいになった。こんな事を他人から言われたのは初めてだ。

涙こそ見せなかったが、まるで泣いているような顔になった。

「…何て顔をしてるんだ…セレらしくないな。」

エルグとジンの目はとても優しく、そして頼もしく感じられた。

「…ああ…ありがとう…」

その一言を言うのがセレには精一杯だった。