「私の言う通りに呪文を唱えて下さい。大地の魔法です。いいですか?」

「ああ。」

「≡≡≡≡≡」

ローエンの口から出たのは、ピアリが聞いた事の無い言葉だった。

ピアリには全くわからなかったが、セレは寸分も違わず発音した。


…そうだ。これは大自然の生命に直接語りかける言葉だ…

セレの感覚が蘇って来た。

すると、胸の辺りに炭酸が弾ける様な感じがした。それが全身に広がり、大きな力となっていく。

…この感じだ…でも以前よりも力強い…これがフィズの力か…

ローエンは更に呪文を続けた。しかし何も起こらない。

セレが後に続く。

「≡≡≡≡≡≡≡ ヴィエス・ゼムリ!」

セレの全身から模様のような光が放たれた。

全ての物の動きが止まり、大地が微かに振動した。

そして…