ルーチェがエルグ達を見つけたのは夕方だった。
ラドニー宅から北に2時間程歩いた辺りだ。
川のほとりの古い漁師小屋に身を潜めていた。
以前は舟を出す準備や休憩の為に使われていたと思われるが、今は人が出入りしている気配は無い。
その中、雑然と置かれた道具類に紛れる様にジンとエルグは座っていた。
最初にジンがルーチェに気付いた。
板壁の隙間から外の様子を覗っていたのだ。
「ルーチェ…?ルーチェだ!ルーチェ!」
ガタついた戸を開けて外に出た。
「ジン!エルグもいるの?」
「いるよ。よくここが判ったね。」
「このペンダントが教えてくれたの。あなたが持っているものと呼び合うの。」
「あ、これか。」
ジンはセレから借りたペンダントを胸元から出した。キラキラと輝いていた。
「セレは?」
「…重傷を負ってしまったわ。全身にひどい火傷よ。」
「セレが重傷だって?!」
エルグも出て来た。
「ええ…でも大丈夫よ。ピアリが良い薬を持っているって。」
「…ウォールは?」
「魔法使い用の牢に入れられたわ。今なら安全だからあなた達を連れ戻して欲しいってセレに頼まれたの。」
ラドニー宅から北に2時間程歩いた辺りだ。
川のほとりの古い漁師小屋に身を潜めていた。
以前は舟を出す準備や休憩の為に使われていたと思われるが、今は人が出入りしている気配は無い。
その中、雑然と置かれた道具類に紛れる様にジンとエルグは座っていた。
最初にジンがルーチェに気付いた。
板壁の隙間から外の様子を覗っていたのだ。
「ルーチェ…?ルーチェだ!ルーチェ!」
ガタついた戸を開けて外に出た。
「ジン!エルグもいるの?」
「いるよ。よくここが判ったね。」
「このペンダントが教えてくれたの。あなたが持っているものと呼び合うの。」
「あ、これか。」
ジンはセレから借りたペンダントを胸元から出した。キラキラと輝いていた。
「セレは?」
「…重傷を負ってしまったわ。全身にひどい火傷よ。」
「セレが重傷だって?!」
エルグも出て来た。
「ええ…でも大丈夫よ。ピアリが良い薬を持っているって。」
「…ウォールは?」
「魔法使い用の牢に入れられたわ。今なら安全だからあなた達を連れ戻して欲しいってセレに頼まれたの。」