緑の風と小さな光 第1部

ウォールはハンの風車小屋を調べに行った。

風車小屋の戸を乱暴に叩いた。

「何だい?」

少々不機嫌にハンは顔を出した。

「ちょっと聞きたい事があってね。俺はウォール。魔法商さ。竜を探しているんだ。あんたがハンだね?何か知らないか?」

「竜?この辺にいたっていうのは何十年も前の話だぞ。」

「竜の寿命は300年以上あるんだぜ。まだ居たって不思議は無い。」

「俺がここに住んでからは竜の話なんて聞いた事は無いよ。」

「小屋の中を見せてもらうよ。」

ウォールはここにも勝手に入り込んだ。

「失礼な奴だな。本当に何も無いよ!」

ウォールは台所に床下貯蔵庫を見つけた。

「ここはどうなっている?」

「食料が入ってるだけだ。」

そこも勝手に開けた。

中にあった野菜類を取り出して、底の板を外した。

「これだな…。」

ここにも井戸の様な穴があった。

「これは竜の巣への通路だろう?」

「……」

「竜の気配は感じないが、行ってみるか。」

ウォールは穴へと入って行った。

ハンはウォールの姿が見えなくなってからボソリと言った。

「バレないでくれよ…」