この国「ロストーク」では第一王子が後継者となる決まりだった。
血族での王位継承の争いを避ける為の絶対的な掟だ。
弟を王位継承者にするには、セレの存在を隠さなくてはならない。
そういう訳で、本来なら誕生の時に盛大に祝われるべきなのだが『死産』という事にされている。
公にはセレは存在しないのだ。
だが、セレは決して疎《うと》んじられていた訳では無い。
セレの訃報を聞いた国王、王妃、そして弟王子の悲しみや落胆は気の毒な程だった。
セレは愛されていた。
…それなのに、きちんと弔《とむら》う事すらできない…
国王達の無念はどれ程のものだろう…
葬儀は密やかなものだった。
死者を心から悼む者だけの参列。
…むしろ葬儀はこうあるべきかもしれない…
セレは王太子としての正装をされていた。
とても良く似合っていて、それが悲しみを更に増した。
棺は離宮の庭園の隅にひっそりと埋葬された。
セレの弟、ヤールシュレイテは棺の蓋が閉じられるまで、セレの手を握って離さなかった。
血族での王位継承の争いを避ける為の絶対的な掟だ。
弟を王位継承者にするには、セレの存在を隠さなくてはならない。
そういう訳で、本来なら誕生の時に盛大に祝われるべきなのだが『死産』という事にされている。
公にはセレは存在しないのだ。
だが、セレは決して疎《うと》んじられていた訳では無い。
セレの訃報を聞いた国王、王妃、そして弟王子の悲しみや落胆は気の毒な程だった。
セレは愛されていた。
…それなのに、きちんと弔《とむら》う事すらできない…
国王達の無念はどれ程のものだろう…
葬儀は密やかなものだった。
死者を心から悼む者だけの参列。
…むしろ葬儀はこうあるべきかもしれない…
セレは王太子としての正装をされていた。
とても良く似合っていて、それが悲しみを更に増した。
棺は離宮の庭園の隅にひっそりと埋葬された。
セレの弟、ヤールシュレイテは棺の蓋が閉じられるまで、セレの手を握って離さなかった。

