緑の風と小さな光 第1部

そして魔法をかけ始めた。

手をかざし呪文を唱え続ける。

呪文を途切れさせてはならなかった。助手であるローエンと交代で唱え続けた。

例の「合歓の木」の樹液も定期的に加えた。

その後も「地、水、火、風」の4種を組み合わせた複雑な魔法を色々とかけなければならなかった。

根気のいる作業を続けながらヴァシュロークは時々思った。

魔法石が完成したら、誰に託す事になるのだろう?

この石は『人間の体内に宿る事で、力を保ち続ける』のだ。

「石が宿主を選びます。」

と、リシュトワールは言っていたが、どうなるのかわからなかった。


…そして3年…


魔法石は完成した。

ヴァシュロークとローエンは、それぞれ魔法石との融合を試みたが、上手くいかなかった。

誰が「宿主」になるのか見当がつかなかった。