セレ達は西の山岳地帯を歩いていた。
ここは薬草が豊富だ。ルルグの薬の材料も採取できた。
夏が近付いている。季節的にも薬草を集めるにはちょうどいい。
この頃の風の爽やかさがセレは好きだった。
「しばらく何処かに落ち着いてルルグの薬を作らなくちゃね。」
「そうだな。」
ピアリと旅を始めて2週間程が経った。
「ローエンとの約束まであと半月だな。」
「あたしはこのまま旅を続けるつもりよ。」
薬作りが終わる頃には結論を出さなければならない。セレは複雑な思いだった。
「人里まではまだ遠いのかな?」
エルグが言った。見渡す限りでは草と木と岩しかない。
「4キロ位先だな。」
セレが答えた。
人の多い集落などの気配ならこの位離れていても感じ取れる。
大きな低気圧などのエネルギーの塊ならもっと遠くてもわかるだろう。
「でも集落ではないけど何かエネルギーを感じる。地熱もあるけど、何だろう?水蒸気かな…」
少し歩いた所でその正体がわかった。
「温泉だ!」
ルルグとピアリは大喜びで駆け寄った。
「おい、入れるとは限らないぞ!」
セレが呼び止めたが、二人の耳には入らない。
ここは薬草が豊富だ。ルルグの薬の材料も採取できた。
夏が近付いている。季節的にも薬草を集めるにはちょうどいい。
この頃の風の爽やかさがセレは好きだった。
「しばらく何処かに落ち着いてルルグの薬を作らなくちゃね。」
「そうだな。」
ピアリと旅を始めて2週間程が経った。
「ローエンとの約束まであと半月だな。」
「あたしはこのまま旅を続けるつもりよ。」
薬作りが終わる頃には結論を出さなければならない。セレは複雑な思いだった。
「人里まではまだ遠いのかな?」
エルグが言った。見渡す限りでは草と木と岩しかない。
「4キロ位先だな。」
セレが答えた。
人の多い集落などの気配ならこの位離れていても感じ取れる。
大きな低気圧などのエネルギーの塊ならもっと遠くてもわかるだろう。
「でも集落ではないけど何かエネルギーを感じる。地熱もあるけど、何だろう?水蒸気かな…」
少し歩いた所でその正体がわかった。
「温泉だ!」
ルルグとピアリは大喜びで駆け寄った。
「おい、入れるとは限らないぞ!」
セレが呼び止めたが、二人の耳には入らない。