「わかった。人目につかない所まで一緒に歩くよ。」

「…ごめん…」

エルグは小さくなった。

セレはまた笑った。




ピアリが目覚めたのは次の日の朝だった。

「…あれ?何で誰もいないの…?」

テーブルの上のメモに気付いた。

「…えー!またセレ1人で行っちゃったの…?」

メモを破り捨てようとしたが、やめた。

折りたたんでポーチにしまった。

「ちゃんと帰って来てね…」

淋しいし、悔しいし、心配だし…

こんな思いをするのも旅の内か…

ピアリは首に掛かっている紫色のペンダントを見つめながら、溜め息をついた。