季節なんてかんけぇねぇー!!
夏が終わったってホラー好きにはいつだってホラーを求める!!
期間限定店長のおすすめホラーランキング第3弾!!
と、愉快なポップが大きく飾られ、腕前が上級な誰かが描いた、大きく目が見開かれた女性霊のイラストががあった。そして単行本が幾つか山積みになっていた。
一人暮らしでなければ喜んで何冊か下見していたところだろう。しかし今は違う。
そういうことに対してはほんとうに神経質になっている。できれば今は関わりたくない。
私は逃げるよう足早に他の場所へ歩いて行くと、ゲーム攻略本コーナーへ着いた。
息が少し上がり、不自然なテンポで着いたせいだろうか。そこでイヤホンを付けて立ち読みしていた男子高校生がいた。少し驚いた視線で私を見ている。
私は慌ててひとまず視線を逸らし、目の前にあった雑誌を手に取って何とか誤魔化そうとした。
もちろんゲーム関係で見る内容なんてない。
ページを早くめくり_目的の記事がなかったから買わなかった_という芝居をして、雑誌を元の場所に返し、そこから離れたかった。こんな面倒くさいことなんかしないで、そのまま別の場所へ行けばよかった...と内心後悔した。
しかしだった。
またしても私を追いかけるかのようにホラーゲームの攻略が平然とそこにあり、衝撃的な女性霊のイラストがその一面全部を飾ってあった。
私は雑誌を持っていられなくなり、思わず小声を上げると雑誌を床に落としてしまった。
突然のリアクションに男子高校生は反射的に私から遠ざかるよう一歩横へと素早く逃げた。そして再び驚いた目で見ている。
丁度そのページが大きく開いたまま落ちたせいで、その女性霊が私を睨みつけているかのように見える。
しばらく出来事を理解しようと雑誌を見つめていると、そのイラストはただのイラストに見えなくなってしまってきた。
長く乱れた黒髪に、青白い肌。そして衰弱した目から流れ出る血の涙…
「お客様?大丈夫ですか?」
突然男性の店員が私の背後からそう訪ね、私はイラストの催眠から解かれるよう我に返った。
ことが理解できないままの男子高校は相変わらず微動だにしないまま、まだ見つめている。
「な…何でもないです!すみません!」
私は慌てて雑誌を閉じて元の場所へ返すと、飛び出すように本屋を出ていってしまった。
夏が終わったってホラー好きにはいつだってホラーを求める!!
期間限定店長のおすすめホラーランキング第3弾!!
と、愉快なポップが大きく飾られ、腕前が上級な誰かが描いた、大きく目が見開かれた女性霊のイラストががあった。そして単行本が幾つか山積みになっていた。
一人暮らしでなければ喜んで何冊か下見していたところだろう。しかし今は違う。
そういうことに対してはほんとうに神経質になっている。できれば今は関わりたくない。
私は逃げるよう足早に他の場所へ歩いて行くと、ゲーム攻略本コーナーへ着いた。
息が少し上がり、不自然なテンポで着いたせいだろうか。そこでイヤホンを付けて立ち読みしていた男子高校生がいた。少し驚いた視線で私を見ている。
私は慌ててひとまず視線を逸らし、目の前にあった雑誌を手に取って何とか誤魔化そうとした。
もちろんゲーム関係で見る内容なんてない。
ページを早くめくり_目的の記事がなかったから買わなかった_という芝居をして、雑誌を元の場所に返し、そこから離れたかった。こんな面倒くさいことなんかしないで、そのまま別の場所へ行けばよかった...と内心後悔した。
しかしだった。
またしても私を追いかけるかのようにホラーゲームの攻略が平然とそこにあり、衝撃的な女性霊のイラストがその一面全部を飾ってあった。
私は雑誌を持っていられなくなり、思わず小声を上げると雑誌を床に落としてしまった。
突然のリアクションに男子高校生は反射的に私から遠ざかるよう一歩横へと素早く逃げた。そして再び驚いた目で見ている。
丁度そのページが大きく開いたまま落ちたせいで、その女性霊が私を睨みつけているかのように見える。
しばらく出来事を理解しようと雑誌を見つめていると、そのイラストはただのイラストに見えなくなってしまってきた。
長く乱れた黒髪に、青白い肌。そして衰弱した目から流れ出る血の涙…
「お客様?大丈夫ですか?」
突然男性の店員が私の背後からそう訪ね、私はイラストの催眠から解かれるよう我に返った。
ことが理解できないままの男子高校は相変わらず微動だにしないまま、まだ見つめている。
「な…何でもないです!すみません!」
私は慌てて雑誌を閉じて元の場所へ返すと、飛び出すように本屋を出ていってしまった。

