御曹司さまが放してくれない!!



御影さまにドキドキはする。

でも、それは恋じゃなくて、きっと王子様みたいな男の子にお姫様扱いされて、
舞い上がってる類のものだから。



だから、なんか罪悪感みたいなものも生まれる。


御影さまは、この数年間、私を想ってくれてて
今も私を、本気でみている。

けど、私はそうじゃないから。





「い、言いません。」


なんだか、ここにいちゃいけない気がして

御影さまから少し距離をとった。




「椎名?」


「あ、ごめんなさい。」

「いや、構わない。」


御影さまは、気にしてないようにまた笑った。




「山下、椎名の部屋を手配しろ。

俺の部屋の隣でいい。」