御影さま・・・?
「5歳のおまえもそうだった。
俺におつきのものがいて、俺が毎日車で公園へ来て
俺がぼっちゃんだって知っても
おまえは何一つ変わらなかった。」
スッと頬に手を添えられる。
「あのまま、成長してくれていてよかった。」
そのとき、はじめて御影さまの優し気な笑顔を見た。
温かく目じりをさげて、無邪気に笑う。
「本当に、いい女だ。
だから、俺はおまえに惹かれる。
もう一度言おう。俺のそばにいろ。ずっとだ。」
頬に添えられていた手は肌をすべるように、顎へ。
クイっと顎を上に向けられ
御影さまと嫌でも目線があう。
ブルーグレーの瞳・・・・
この瞳は、なぜだろう
とってもそらしがたくて、見つめていると捕らえられてしまいそう。
この瞳の前では、逆らえない・・・・
「は、い・・・・。」

