御曹司さまが放してくれない!!



「はあ・・・・。」


がくっとうなだれる私を見て
にやりと頬をあげる。




「わかったか?」

「わかりません。」

「そうか、納得したようでなによりだ。」


話通じてないし。

もう、いいや・・・・。



うなだれたまま手を引かれる。

力の抜けた手は、御影さまに導かれるがままにわたしの頭上より少し上へ。



え?なに?



チュッ・・・・・


「ひゃっ・・・!!」




疑問を抱いたのが遅かった。


御影さまはまたしても中世の貴族がごとく

優雅に私の手の甲にキスをした。