御影さまはさも当然のように 靴を鳴らしながら大理石を歩いていく。 それがすごく様になっていてなんだか悔しい。 「椎名さま?」 圧倒されてなかなかエレベーターからおりないわたしを不思議そうに見る山下さん。 「あ、すいません。」 「いえ。どうぞ。」 にっこりと笑って、手で誘導してくれる。 「ありがとうございます。」 はじめて踏み入れる大理石に、緊張してくるし なんだか場違い感がさっきよりもあるし てか・・・ここどこなの!? 「ちょっと!御影さま!!」 「なんだ?」 なんだ?じゃないよ!!