御曹司さまが放してくれない!!



悶々と一人考え込むわたしの手を引いて

乗り込んだのは超豪華なエレベーター。



しかも気になるのが

他のエレベーターと同じエレベーターホールにあるわけではなく、

少し離れたホテルの奥にそれはあって


しかもしかも

ボタンがないって、どういうこと?



三人が乗り込むと、エレベーターはボタンが押されてもいないのに動き出す。



「あの・・・どこに向かってるんですか?」


生まれたての小鹿・・・・

にしては、わたしはそこまで可愛くないんだけど


まさに心はそれだった。




「椎名さまのお住まいとなるところでございます。」


御影さまはにやっと笑っただけで

答えてくれたのは山下さん。





お住まいとなる、って・・・・


だから、だから、だから・・・・!!!!





わたし、そんなの認めてないんだけど。