この人、御曹司のくせに
すぐ人に騙されそう。
こんなんじゃ、財閥の資産が危ないよ。
「大丈夫か?」
「ひゃ・・・!!」
いきなり、おでこに触れてきた。
しかも、その触れた手が思いのほかひんやりしていて
変な声がでてしまった。
「どうした?」
「いえ、あの・・・手が、冷たくて。」
「ああ!!
ちょっと待て。
・・・・はあ、はあ。」
慌てて吐息で手をあたためだす。
「あ、いや大丈夫です!
別にでこぴんも痛くなかったですし。」
「そうなのか?
なんだ・・・・。安心した。」
本当にほっとしたように笑うから、なんだか申し訳なくなった。

