「はい、だから、そのですね。後に・・・していただけないかな、と・・・・。」
「すいません。それはできません。
俺にとっては、入学式よりこっちの方が大事なんで。」
なに言ってるの!?
こんなに大勢に迷惑かけて、まだ続けるつもりなの!?
何様だ、こいつ・・・・・・
なんかだんだん腹がたってきた。
わたしは、こういう礼儀をわきまえない奴が大嫌いなんだ。
お金持ちだからってなにやっても許されるなんておかしい。
人に迷惑かけない、なんて小学生で習うことでしょ!
「椎名、返事を。
『はい』以外は認めないけどな。」
イラッ
わたしは、ペシッと握られていた左手を振り払った。

