御曹司さまが放してくれない!!



一瞬なにを言われたのかわからなかった。


目の前には、言葉を発する前より顔を赤く染めた超イケメン。

しかもこのイケメンは、顔も声もスタイルもきっと頭だってよろしい超御曹司さま。


そんな自分とは縁も所縁(ゆかり)もない・・・・

確実に、この人にとって自分はモブキャラでしかないはずなのに。



そんな自分が、なんでこんなことになってるの。




え、ちょっと待って。

今なんて言われた?



「・・・・・は、はい?」


もう一度聞いてみよう。

きっとなにかの間違えに決まってる。



だって普通に考えておかしいでしょ。


初対面で

こんな大勢の前、入学式中だよ?

新入生代表の言葉終わったと思ったら檀上からやってきて『付き合って』って。


なにその、戻るついで告っとけ~みたいなノリ。

軽すぎるでしょ。


そうだよ、こんな場面でまさか告白なんて・・・なにかの間違えだ。



しかも、わたし庶民であなた大御曹司でしょうが。

金持ちのごっこ遊びのお相手なら、確実に他でしょう!