やばい、あたっちゃったか…。

ああ、なんで俺、変なところで勘が鋭いのに普段は鈍いんだ。


自分の不甲斐なさに反省していると。





「えと、まあ、そうだね。
あたしそんな背高くないから、キスしづらいのかなーって。
…それにあたしからしようにも届かないし。」



そう言って、俺の服を少し引っ張り、目線が合うと。


「でも、やっぱり身長なんて関係ないね。
…最初からこう言えばよかったんだ。


寿くん、キスして。」




満面の笑みで俺を見上げた。



…ほんとに、これは。
俺の彼女はいろんな意味で最強だ。



「……家に着いてからね。
さすがに、もう外では勘弁して。」



「寿くん、照れてる!」


「…照れてない。」



END