愛を知らないあなたに

渡すのを忘れていたもの・・・?

首を傾げれば、琥珀様が床に置いた――靴、と呼ばれるものを。



「わ、靴!初めて見たっ!」


「与助いわく、これはスニーカーという靴らしい。」


「へぇ!うわぁ、すごい!脱げにくそう!」


初めて見る靴・・・スニーカー?に、あたし、大はしゃぎ。

布はこげ茶色で、紐は黒。


へぇぇ!これが靴かあー!

草履より、なんかシャレてる感じがする。



「それ、お前が履くのだからな。」


「へぇっ!?」


思わず変な声を出してしまった。

あ、あたしが、履くの?


確かにサイズはおそらくあたしが一番ピッタリだろうけど・・・。



「スニーカーも少し大きいらしいから、靴紐をきつめに結んどけ。

そう、弥助が言っていたぞ。」


「はぁ・・・」


ていうか、これ、どうやって履くんだろう?

首を捻っていると。



「あ、あとこれが靴下だそうだ。」


「靴下・・・?って、確か、足に履くやつですよね?」


「あぁ、そうだ。・・・これも初めて見るのか?」


白いLのような形の靴下と呼ぶ布をあたしに渡しながら、琥珀様が聞く。