愛を知らないあなたに

ぐっと唇を噛み締める。


だって、嗚咽を漏らして、二人の邪魔をしちゃ駄目でしょ?




あたしは、部外者なんだから。


たとえどんなに琥珀様を想っていたとしても、二人の邪魔者でしかない。



あぁ、もう、嫌だ―――。

こんなことなら、琥珀様に告白を冗談だとか思われたときに、諦めておけばよかった。


そうすれば、こんなに苦しくなかったかもしれない。





ぐっと拳も握り締めたら、その拳を小さな手がふわっと包んだ。


驚いて横を見れば、タマがあたしを見ていた。



何もかも見透かすような黒い瞳が、ただあたしを見つめていた。


けれど、眉は八の字に垂れ下がっている。



心配、してくれてるんだよね・・・。


でも、じゃあなんでタマの黒い瞳はこんなに・・・圧力をかけるようにあたしを見るの?





疑問に思っていると、タマが口を開いた。



「タマはリンの味方だよ。」




きゅっと、あたしの拳を包む手のひらに力が込められた。


タマは、真っ直ぐにあたしを見つめて、真剣な顔で言う。