愛を知らないあなたに

不意に、あたしの脳裏に琥珀様の無表情の顔が浮かぶ。



あの、無表情を壊さなくちゃ、何もならない。


それなのに・・・あたしはまだ、何もしていないじゃないか。





初めての恋。

振り向かせる方法なんて、あたしは知らない。


だけど。




タマのおかげで気付けた。


あたしはまず、伝えなくちゃいけないんだ。

方法がわからないなら、まず、当たっていかなきゃ。



砕けてしまうことは、百も承知。


だけど、生贄だけど好きなんだと、伝えなきゃ。



だって相手は琥珀様。

鬼なんだ。


しかも、感情も愛も知らない鬼。






「タマ、あたし・・・・・・伝える!!!」


大丈夫!今なら、勢いあるから・・・言える!たぶん!



「えー、その前にご飯食べようよ~」





・・・・・・・・・・・・タマ、気付かせといてそれはないでしょう。