愛を知らないあなたに

どんなに琥珀様があたしを意識してなかろうと。


琥珀様に心がなかろうと。




琥珀様は―――温かい、んだ。


優しいんだ。






《・・・・・・・・・おぬし・・・》


ジンさんが、あたしをじっと見つめた。



そして、ふっと息を漏らす。




《どうやら・・・もう、決めたらしいな。》


「はい!」



やれやれ、というような口調だったけれど。

あたしは元気よく頷いた。





『いつだって前向きに』

浅葱さんの教えを、あたしが忘れるわけがない。


あたしの思いを受け取ってくれたジンさんに、感謝!




《だが・・・・・・気をつけるのだぞ。》



不意に、ジンさんがとても真剣な声を出した。


どこか、張り詰めたような・・・人の背筋を伸ばさせる声。