頭が真っ白になった。 私を好き…? 「でも、私は浩哉が……」 「知ってる。諦めるなと言ったのも俺だ。だけど、こんなお前を見ていられない。」 「……私、まだ弓弦のことあまり分からないよ…」 「これから、知っていけばいい。」 「利用…されることになるんだよ…?」 「…それでも気付いたらお前が好きだったんだ…。俺が、あいつを…浩哉を忘れさせてやる。」 そう言って、弓弦は私を抱き寄せた。 周りを歩く人がもの珍しげに私たちを見ている。