「いや、びっくりして…」




「早くしないと遅刻する。」




そう言って、弓弦は歩き出してしまった。





「え、ま、待って!」




そう言って、私は慌てて追いかけた。




その時、落ちていた石につまづいてしまった。





「きゃっ……!」





……本気で転ぶかと思った。




でも、前を歩いていたはずの弓弦が支えてくれてて、間一髪で大丈夫だった。





「あ、ありがとう…」




「気をつけろ。」




そう言って、弓弦は私の手を引いて歩きだした。