「辛い思い……本当にそれだけか?」





…もちろん、辛い思いだけ。


それだけ…





そう思っていると、頭の中に浩哉との今日までの事が思い浮かんだ。




過呼吸の時、声をかけてくれたこと。

カラオケに皆で行ったこと。

毎日毎日、とびっきりの笑顔を見せてくれたこと。






かけがえのない毎日だった。

そして浩哉に恋して、

毎日がとても楽しくて。




「幸せ…だった……」