佳織と彼方は私を空き教室に連れて行き、泣き続ける私の側にずっといてくれた。 そして私が落ち着くと、 「舞、何があったか話せる…?」 と佳織が言った。 私は重い口をなんとか動かして言った。 「……実は、昨日お父さんが家にいたんだ。」 佳織と彼方は私のお父さんが家を出て行った事を知っている。 だから、2人は目を丸くして相当驚いていた。 「それで、お父さんはなんて?」 「もう一度やり直したいって…私はそれで家族の笑顔が戻るならって思って。」