そんな私に泰ちゃんがぐっと距離を縮めて、私の頬を両手で包み込んだ。


「俺は……ちーは魅力的やて、思うよ。素直やし、いつも自信無さげな大人しか顔が笑うと、こっちも元気になる」


太陽の光の下、泰ちゃんの黒目の大きな瞳が瞬きする度に煌めいて、恥ずかしくても目が逸らせない。


「他ん奴等がちーんこつ好いてしまうんも分かる。ばってん、傍に置いときたかけんつい、練習試合ん時は幼稚かこつ言った。そんくらい、ちーは魅力的なんよ」


ああもうダメだ。好きな人にそんなこと言われたら、脳髄から溶けて、何も考えられなくなってしまう。


何も考えられないから……変に、自惚れちゃうよ。


「やけんが……もう少し、自分のこつ、好きになってみらん?」


その煌めく瞳に囚われて、どうしようもなくとろけた思考の中で頷けば、泰ちゃんはやっぱり柔らかく微笑むんだ。