【完】切ないよ、仇野君

得点を取り、今度はディフェンス。今大会初めてのスローインからディフェンスに一対一で入るオールコートマンツーマン。


一対一だと勝ち目が無いかも、なんて言っていた椿の真っ向勝負な戦略に、少し驚いてしまう。


確実な方法で勝ちに行く作戦をいつでも立てる椿の意外な選択だけど、コートの中の皆はやけに楽しそう。


「私達は追われる身やけど、でも、向かってくる強者に自分等の持ち味の速さで迎え撃ちたいっちゅう頭なんやろね。落ち着いとうようやが、まだまだ青かね、小鳥遊椿」


由貴先輩もこの作戦には驚いたようだけど、椿の心を読んでか楽しそうに呟く。


とはいえ、そんな真っ向勝負が肥後学の勢いを止めれるわけもない。


あちらのキャプテンさんは、そのパワーとスピードで半ば強引に行雲キャプテンのディフェンスを破りゴールへとボールを運んでいく。