ただ… 「いつも冷たい桐生くんが優しいなって思って…」 ただこれだけ。 「気のせいじゃねーの」 すっと顔を離した桐生くん。 「わっ…」 後ろに寄りかかっていた私の体は、桐生くんが離れたことによってバランスを崩した。 落ちると思った私の体は落ちない。 落ちていないどころか温かい。 「ったく、本当に沢城さんはバカだね」