「私はお祝いしたいんです!あと私は沢城……」


「うざい。黙ってくれないかな、沢城さん」



き、桐生くんが!



沢城さんって呼んでくれました!!



今日は桐生くんが私のことを沢城さんって呼んでくれた記念日だっ。



「何、ニヤニヤしてんの。気持ち悪いんだけど」


「嬉しいんですっ」



桐生くんに名前を呼んでもらえるなんて、夢みたい。



桐生くんは不機嫌そうに勉強にまた戻る。



そんな、ニヤニヤしてたのかな。



だとしたら恥ずかしいよ。



でも、そんなこと気にならないくらい嬉しくて、幸せなんです。