「心配しなくていい。夢をあきらめる必要はない。父さんは知ってるよ」 「…とう、さん?」 私はコクりと頷いて続ける。 「好きなことをやってるお前が一番キラキラしている。わかったか?迷っているなら、悩んでいるなら、自分の望む道に進め」 そこまで読んで、小さなメモを閉じる。 もうさっきの桐生くんの強い瞳はない。 優しい、私の知っている桐生くんの目だった。 *** あの日、私が熱を出して桐生くんに病院へ連れていかれた日。 診察を終えた後、桐生くんのお父さんに引き止められたんだ。