やっと私の存在にきづいたようで、ちらっと私の顔を見る。 「何?おれに何か用?」 あきらかに機嫌が悪そうな桐生くん。 「あの、今日清掃点検…」 そう言いかけて目に止まったのは、桐生くんの前に無造作に置かれた一枚の紙。 「進路希望……?」 今日配られたプリント。 桐生くんのお父さんはお医者さんだ。 しかも大きな総合病院の院長。 当然、桐生くんもお父さんの跡を継ぐんだと思ってた。 でも桐生くんの紙は白紙のまま。 「桐生くんの夢って…」