目の前のドアを見つめたまま、時間だけが過ぎていく。 隙間から見える桐生くんは、何も変わっていない。 この中から出てきそうにもないし、こちらを向きそうでもない。 どうしよう…… このままここにいても、点検をするのが遅くなって、帰るのも遅くなっていくだけ。 よし、行け私! 心の中で自分に喝を入れる。 そうでもしないと、このままずっとここにいることになってしまいそうだから。