「…何」
考えながら見ていると、視線を感じたのか私の方を不機嫌そうに見る桐生くん。
今日初めての桐生くんの声。
2日ぶりの声。
ぶっきらぼうだけど、なんだか嬉しくなった。
「なんでもないです…」
微笑むことすら許されない緊張感だけど。
「そうだ。沢城と桐生!今日点検あるからよろしくな」
「………は、はい」
「………」
先生もわかっているから、桐生くんから返事がないことを何も言わない。
けど………
よりによって今日点検なんて。
2日ぶりの桐生くんと長く居られるのは嬉しいけど、この状態じゃ気まずいよ。



