「だ、大丈夫です」
具合は大丈夫。
でも、桐生くんへの好きは大丈夫じゃないよ。
もう、溢れ出しちゃいそう。
……っ。
そうだよ、溢れ出そうなら、出しちゃえばいいじゃん。
知られてるかもって不安なら、知らせちゃえばいいんだよ。
前の私に戻ればいいんだ。
冷たく突き放されたら、自分からもう一度近づいていけばいい。
それが前の私だよ。
桐生くんと話す!
そう沙耶ねぇに宣言したのは私。
それから始まったんだ。
だから、話しかけまくる。
今は冷たくても、いつか私こことを見てくれるように。
だから………
「桐生くんが好きなんです!」



