「やったよ、沙耶ねぇーっ」 このまま、ホームルームは終了して休み時間。 嬉しすぎて涙が出そうだよっ。 既に私の目はうるうるして視界がぼやけて見える。 「よしよし、良かったねー」 私の願いがやっと叶った。 ずっとなりたかった桐生くんの隣の席。 それだけでもすっごい嬉しい! でも、私は桐生くんとお話したい。 「沙耶ねぇ!」 「な、何??いきなり大声出して」 ピクっと驚いて肩を震わせる沙耶ねぇ。 私、そんなに大声出したかな? 「私、桐生くんとお話する!」 決めたもん。