「桐生くん、一緒に「やらない」
「…えっ」
「一緒に勉強はしない。自分でやって」
私の助けを求める声を最後まで聞かずに、桐生くんは即答する。
桐生くんにお願いする前に断られてしまいました。
私の考えることは桐生くんには、お見通しみたいです。
ショックでガクリと肩を落とす私。
「居眠りした沢城さんが悪いんでしょ」
そうなんです。
悪いのは居眠りをしてしまった私。
でもどうしよう……
この前の課題だって、桐生くんに手伝ってもらってやっと出来たのに、手伝ってくれないとなると今度こそ終わらない。
考えるだけで、なんだか憂鬱だ。
「起立、礼」
授業も終わって休み時間。
次の授業は体育のため、クラスのみんなが一斉に体操着に着替え始める。
後期に入り、今の体育の種目は持久走。
山のような課題を出された後に、よりによって一番苦手な種目……
お陰様で気分は最悪です。



