――― 「…きて…起きて…奈々」 「…ん…」 私は目を擦ろうとして手を顔に当てたが… 実際に当たったのが金属の冷たさだったので、私は慌てて飛び起きた。 …理久の家にいる事を一瞬、忘れていた。 「起きた、起きた」 目の前ではホッとしたように理久が私を見ている。 「…奈々ったら、起きるの苦手なタイプなんだね。もう9時だよ」 「ご、ごめんね…」 「いやいや、良いよ。…でも俺、今からバイトだから」