「お前……こっちまで照れるようなこと言うなよ……」


「知るか。」


俺は名取にマイクを返した。


「ってか曲終わってるし……」



あまりの騒がしさに肩で眠っていた茅が起きてしまった。



それに気付き、女子が茅に詰め寄る。



「ねぇ!今の話本当!?」
「どうやって環方くん惚れさせたの!?」



「え、何?なんの……話?」



寝てたやつに聞いてどうすんだよ。




「茅」



俺はそう呼ぶと、
手を握り、カラオケルームから出た。