だけど、だけどその日の帰り。
お母さんは言ったね。
「あんた、先生にあんなこと言っちゃだめじゃない。」
「だって……、」
「そんなにS大に行きたいなら、行けばいいでしょ?先生にあんなふうに言わなくてもいいじゃん。」
「え、……いいの?S大に行っていいの?」
「仕方ないじゃん、そんなに行きたいなら。」
「ほんとっ?ねえ、ほんと?」
それ以上何も言ってくれなかった母。
だけど、私はそれだけで十分だった。
S大に行っていいと、母に言われただけで。
もちろん、入試を突破しなくてはいけないことは分かっている。
地元のN大と同じ国立で、S大の方がずっと難しい、ってことも。
だけど、そんなことは問題じゃなかった。
自分が頑張りさえすれば、どうにかなることなのだから。
その日から、私は今までよりもずっと、一生懸命勉強するようになったんだ。
二次試験には数学のテストもあるS大。
だから、本当に一生懸命頑張った。
絶対、絶対にS大に行ってやるんだって、私は燃えたんだ―――
お母さんは言ったね。
「あんた、先生にあんなこと言っちゃだめじゃない。」
「だって……、」
「そんなにS大に行きたいなら、行けばいいでしょ?先生にあんなふうに言わなくてもいいじゃん。」
「え、……いいの?S大に行っていいの?」
「仕方ないじゃん、そんなに行きたいなら。」
「ほんとっ?ねえ、ほんと?」
それ以上何も言ってくれなかった母。
だけど、私はそれだけで十分だった。
S大に行っていいと、母に言われただけで。
もちろん、入試を突破しなくてはいけないことは分かっている。
地元のN大と同じ国立で、S大の方がずっと難しい、ってことも。
だけど、そんなことは問題じゃなかった。
自分が頑張りさえすれば、どうにかなることなのだから。
その日から、私は今までよりもずっと、一生懸命勉強するようになったんだ。
二次試験には数学のテストもあるS大。
だから、本当に一生懸命頑張った。
絶対、絶対にS大に行ってやるんだって、私は燃えたんだ―――

