大嫌いだったあいつと



「・・・今日はいないみたいだね。
あの人」


「そう、みたいだね」


昨日、不審な人物を見た所に着いて、キョロキョロとあたりを見回したが、それらしい人物はいなかった。


まぁ、いつもの時間より少し遅いからね。


今日はもう諦めて帰ってくれたのかもしれない。


「家この近くだったっけ?」


「うん。
もうここで大丈夫だよ。
ありがとう、二人共」


「ま、一緒に帰るなんて安いもんだろ。
別にベタベタされるわけでもないし、周りの女子たちよりは楽で助かってる」


へー、水嶋はそういう風に思ってたんだ。


まぁ、私は水嶋に興味がないからね。


下心の女子たちよりよっぽど気が楽なんだろう。


「僕も二人と帰れて楽しいから全然構わないよ。
じゃあ、あと少し気をつけてね。
また明日」


「うん、また明日」


手を振って帰って行く二人に、私も手を振って見送る。


そういえば、私は二人に送ってもってるけど、二人の家はどこなんだろう?


ここから近いのかな?


送ってもらってること自体申し訳ないのに、家がここから遠かったら尚更申し訳ない。


まぁ、瀬戸口くんに対してだけだけど。


・・・水嶋にも少しは感謝してるかな?


「さてと、明日もがんばろう!」


両腕を上げて背伸びした私は、すでに姿が見えなくなった二人の後を見てから家に帰った。