*華月譚*雪ノ章 若宮と白狐の恋物語

「だって、お前は、私と家族になってくれると言っただろう?」






「……う、まぁ、確かに、言ったが」







こともなげに泡雪が言うので、沙霧は辟易してしまう。




そして、困ったように頭に手を当てながら、しどろもどろに答えはじめた。







「………しかし、ねぇ。


確かに、わたしは君と、家族のような関係に、なりたいとは、思っているんだが。


しかしだねぇ、男と女が、共に寝起きをするというのは、うーん……少し、違った意味が………」







もごもごと語られる言葉をじっと聞いていた泡雪は、沙霧が言葉に詰まったのを見て取り、おもむろに口を開いた。







「それはつまり、男と女が褥を共にしたら、子が出来るということを言っているのか?」





「えっ!? あ、まぁ、そういうことだな………」







泡雪があっさりと言うので、沙霧は目を丸くした。




その顔を見ながら、泡雪は再び訊ね返す。







「お前は、私と、子を成すつもりがない、ということか」