*華月譚*雪ノ章 若宮と白狐の恋物語

(なんだか、今日の泡雪は、どこか、いつもと違うなぁ………。


なにかあったのだろうか?)






沙霧は黙って、夜着に包まっている泡雪を見下ろす。




泡雪が口を開き、「何か話せ」と言った。






「えぇっ、何かって………」






沙霧は困ったように眉を下げる。







「お前が話すことなら、何でもいい。


さっきの話の続きとか………」






「さっきの話?」






「お前が暮らしていたところの話」






「ふむ………」







沙霧はぽりぽりと頬を掻き、何を話そうかと考えた。




すると泡雪が、「あ」と声をあげる。







「お前の、家族……の話を、聞きたい」