ぼとり、という重たい音を聞いて、沙霧はふいに目を覚ました。





樹の枝に降り積もった雪が重みで落ちた、雪垂(ゆきしずり)の音である。





ゆっくりと瞬きをしてから、身を起こす。




横たわっていたのは、藁がたっぷりと敷かれた寝床のような所だった。






「…………どこだろう、ここは」






首を傾げて周りを見ると、粗末な板屋の中のようだった。






明かりはないが、板の隙間から漏れてくる光で、なんとなく中の様子が見てとれた。




身を起こして、立ち上がる。




近くにある板戸の所まで歩いていって押し開けると、大量の光が溢れるように板屋の中に入ってきた。





あまりの眩しさに目を閉じてから、ゆっくりと瞼を上げる。





吹雪のおさまった雪原が、陽の光を反射して、銀色にきらめいていた。