「沙霧」
泡雪は求める姿を見つけ、しゃがみ込む背中に声をかけた。
「あぁ、泡雪」
沙霧は顔だけで振り返り、にこりと笑う。
「少し待っていてくれ、これだけ終わらせるから」
「ん」
泡雪は沙霧の隣に座り込み、小刀で干し肉を器用に切り分けていく手元を、じっと見つめていた。
「ーーーさ、終わったよ」
切り分けた肉を椎の葉に載せ終えると、沙霧は泡雪に目を向けた。
その足が相変わらず履物をつけていないのに気づき、眉を上げる。
「あれ、藁沓(わらぐつ)はどうしたんだい」
「…………あ、忘れてた」
微かに目を丸くした泡雪を見て、沙霧はふっと笑う。
泡雪は求める姿を見つけ、しゃがみ込む背中に声をかけた。
「あぁ、泡雪」
沙霧は顔だけで振り返り、にこりと笑う。
「少し待っていてくれ、これだけ終わらせるから」
「ん」
泡雪は沙霧の隣に座り込み、小刀で干し肉を器用に切り分けていく手元を、じっと見つめていた。
「ーーーさ、終わったよ」
切り分けた肉を椎の葉に載せ終えると、沙霧は泡雪に目を向けた。
その足が相変わらず履物をつけていないのに気づき、眉を上げる。
「あれ、藁沓(わらぐつ)はどうしたんだい」
「…………あ、忘れてた」
微かに目を丸くした泡雪を見て、沙霧はふっと笑う。



