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ここは日本。


現代は世界中で経済困難になってしまっている世の中でした。


どこの企業でも我が社を守り抜こうと必死に立て直しを考え、さらに大きく発展させようとしていた頃のお話。



彼女は経済界1、2を争う財閥、東宮財閥の1人娘、東宮 美怜[トウグウ ミレイ]。


幼い頃から英才教育を厳しく受け、同時に両親の暖かい心に触れて育った。


誰が見ても裕福な暮らしのように思われていた。



ある1つの事を除いて……。



実は彼女は家の者以外の人間というものを全く知らなかった。


生まれてからずっと15年間、この家から一歩も出たことがない。



だから友達も恋人もいない。


もちろん、学園なんて通ったこともない。


だから、テレビで見る度に、行きたくて仕方がなかった。



そんな彼女には両親が外の世界について話すことだけが彼女の世界。


憧れの世界だったんだ。