*華月譚*花ノ章 青羽山の青瑞の姫

(俺としたことが………っ!!


あんなにうるさいのがいないことに、なぜ気づかなかったんだ!?)





藤波は頭を抱えた。






(あ、灯に怒られる………っ!!)






蒼ざめた顔で、藤波は考える。






(灯に頼まれていたのに、あのお転婆姫から目を離してしまったなんて!!)







無口な灯が見せるであろう、氷のように冷ややかな静かな怒りを想像して、藤波はぶるりと身震いをした。






「………探しに行ってくる!!」





高らかに宣言した藤波を、卯花と楪葉が驚いたように見上げた。





天邪鬼で面倒を嫌う藤波が、進んでそんなことを言ったので、意外だったのだ。






しかし檀弓はすぐに頷いた。





「皆で手分けして探すのよ!!


あの子の瞳の色が見られたら、どうなることか!!」





「はいっ!!」





露草も、不安を隠せないように立ち上がった。






「それぞれに探して、見つかっても見つからなくても、半刻後にここに集まりましょう!! 必ずよ!!」