*華月譚*花ノ章 青羽山の青瑞の姫

道ゆく人々に片っ端から声をかけ、賞金首についての話を訊き出す。





すると、一部の人々の間で、「赤髪の盗賊といえば、白縫山の火影童子(ほかげどうじ)のことだろう」という言葉が聞かれた。






(んまぁ、なんてこと!!


居場所にまで目星をつけられてしまっているじゃないの!!)






汀の頭の中に、白縫山に大勢の賞金稼ぎたちが大挙して訪れる図が思い浮かんだ。




そして、人々に囲まれて捕らわれ、引き連れられていく灯の姿。






(ーーーーー待って!!


だめよ、蘇芳丸を連れて行かないで!!)






自らの想像した光景に身体を震わせ、汀は強く決意をした。






(…………待っててね、蘇芳丸!!



私が必ず、助けてあげるから!!)







汀はきっと顔を上げ、青く澄んだ瞳できりりと空を睨んだ。