*華月譚*花ノ章 青羽山の青瑞の姫

汀が最後の一枚まで脱ごうと襟に手をかけたので、息吹は慌てて止める。






「お前っ!!


こんな所で裸になる気かっ!?」






「だって着たまま水に入ったら溺れる………っ」






「そんな薄物の着物一枚くらい、大丈夫だよっ!!」






「えっ、そうなの?」






「そうだよっ!!



とゆーか、女のお前が一人であんなでかい男助けられるわけないだろ!?


俺が入るから、お前は大人しくここで待って………っ」







と息吹が言い切る前に、汀は既に泉に飛び込んでいた。






「わーっ、こら!!


人の話を聞かんかーーーっ!!」






「すおーまろーーーっ!!


いま助けるからね〜〜〜っ!!」